スマートキーの注意点を紹介!知らないと違反になる可能性もある!?
以前は、車にキーをさしてドアを開けたりエンジンをかけたりしていました。今ではすっかりそんな光景は少なくなり、スマートキーを使って物理キーなしでドアロックの開閉やエンジンのオンオフを操作しています。
ただ、便利な技術ですが、いくつかの重要な注意点があることをご存じでしょうか。これらの注意点を知らずに使用すると、道路交通法の違反につながる可能性があります。
本記事では、スマートキーの利用に際して注意すべきポイントを紹介し、安全かつ正確にご利用いただくためのガイドラインを紹介します。スマートキーを使用する際には、ぜひこの情報を参考にしてください。
エンジンをかけたまま車を離れるときが特に要注意!
スマートキーを持って車を離れるとき、特にエンジンをかけたまま離れるとどうなるのでしょうか。
・ドアをロックできない
・警告音が鳴り響く
・スマートキーなしでも車の操作ができてしまう
エンジンを起動したままでスマートキーを持って車を離れたとき、外からスマートキーを使ってリモートでドアをロックすることはできません。
何らかの理由でエンジンが稼働中でも外からドアロックしたい場合は、スマートキーに内蔵されているメカニカルキー(物理キー)を使って、車のドアの鍵穴に差し込んで施錠する必要があります。また、解錠する際も同様にメカニカルキーを利用することになります。
また、大きな警告音が鳴るので周囲の方に迷惑をかけてしまいます。エンジンをかけたまま車を離れると、スマートキーなしでも車を操作でき盗難に遭う可能性が高くなるため、このような警告音が鳴ります。
そもそもエンジンをかけっぱなしで車を離れてはいけない
実は、そもそもエンジンをかけっぱなしで車から離れると、以下ふたつの道路交通法に違反しているとみなされる可能性があります。
第七十一条五「車両等を離れるときは、その原動機を止め、完全にブレーキをかける等当該車両等が停止の状態を保つため必要な措置を講ずること。」
第七十一条五の二「自動車又は原動機付自転車を離れるときは、その車両の装置に応じ、その車両が他人に無断で運転されることがないようにするため必要な措置を講ずること。」
出典:e-Gov
「車両等を離れるときは、その原動機を止め」と記載があります。つまり、エンジンを止めてから車から離れるようにということです。また、「その車両が他人に無断で運転されることがないように」ということは、施錠をして車から離れるように、という意味にとらえることもできます。
また、地域によっては条例でアイドリング自体を禁止しています。何分以上のアイドリングを禁止するなど細かいところはそれぞれ違いますが、環境問題や近隣住民への迷惑行為の低減が目的であるところは共通です。
山形県ではアイドリングを禁止する条例はありませんが、無駄なアイドリングをやめるなどエコドライブを推奨しています。
スマートキーは便利なだけでなくデメリットもある
非常に便利なスマートキーですが、以下のデメリットもあるので注意してください
・リレーアタックの被害にある可能性がある
・電池切れや故障時に使えなくなる
・スペアキーの作成が高額
リレーアタックとはスマートキーを搭載した車を標的とした、車両盗難の手口のひとつです。攻撃者は対象の家の玄関に置かれたスマートキーから放出される微弱な電波を不正に読み取り、車のロックを解除します。この手口により、全国で自宅駐車場から車が盗まれる事件が報告されています。特に、ランドクルーザーやアルファードなどの高級車がよく狙われています。
リレーアタック対策は、スマートキーを金属製のケースに入れ電波を遮断する方法が確実です。また、スマートキーを家に置く際には、外から離れた場所に置くように心がけましょう。
また、さらにデメリットのひとつとして電池が切れた際や故障時にドアを施錠・解錠できないことも挙げられます。そのような場合は、スマートキー内部にあるメカニカルキーを鍵穴にさして施錠・開錠してください。エンジンの始動方法は車種によりますが、電池切れのスマートキーをエンジン始動ボタンに近づけて反応させたのちに、エンジン始動ボタンを押す手順を踏むケースが多いです。
最後に、スペアキーの作成は専門的な技術がいるため数万円かかります。従来の物理キーだと1000円ほどで複製できることより、スマートキーが高価だと実感いただけると思います。
まとめ
スマートキーについて普通のキーとの違いや注意点を解説しました。
今回紹介した注意点は、たとえばエンジンをかけたままスマートキーを持って車から離れると、警告音が鳴り響いたり、スマートキーがなくても車の操作が可能になるなどでした。また、スマートキーを適切に保管しないと、不正アクセスや車両盗難のリスクが高まります。
スマートキーに限らずですが、アイドリングした状態で車を離れると道路交通法や地域の条例に違反しているとみなされることもあるので、その点にもご注意ください。