パーキングとサイドブレーキは併用が基本!それぞれの機能を解説
車のパーキング(Pレンジ)とサイドブレーキは、どちらも車を停めるときに使います。ただ、これらの似たような機能をどのように使い分ければいいか分からない方もいるかもしれません。
車を停めるときにサイドブレーキをひかずパーキングのみにする人もたまにいますが、実はそれは間違った行動で、非常に危険です。車が重力によって自然と動き出す可能性があります。
そんな事態を防ぐため、今回は車を停めるために重要なパーキングとサイドブレーキの違いや正しい使い方について詳しく説明します。
パーキングとサイドブレーキの役割と機能
パーキングとサイドブレーキの役割と機能を解説します。
パーキングの役割と機能
パーキングは、シフトレバーを「P」の位置に入れることでトランスミッション(変速機)内のギアがロックされる機能です。この操作により、パーキングロックポールという金属の爪がトランスミッションの歯車にかかり、ギアが固定され、車両が自動的に動き出すのを防ぎます。
しかし、強い衝撃や急勾配では、このロック機構が外れるリスクがあり、車両の移動を完全に防ぐものではありません。したがって、パーキングはあくまで補助的な役割であり、単独では不十分です。
サイドブレーキの役割と機能
サイドブレーキを引くと、後輪に連動したワイヤーが強い力で引っ張られ、その力によりブレーキパッドを強く締め付けて固定することで車の移動を防ぐ装置です。通常、運転席の横にあるレバーや足元のペダル、あるいは電動式のボタンで操作します。普通車ではインパネにあるステッキを引く形式もあります。これにより、ワイヤーを引っ張られブレーキがかかり車が動かなくなります。
サイドブレーキは「パーキングブレーキ」とも呼ばれ、特に急な坂道では車両の自重で動き出すのを防ぐために非常に重要です。
両方を同時に使う必要性
パーキングとサイドブレーキを併用する理由は安全性の確保です。
パーキングのみでは、坂道ではギアのロックが外れたり破損したりして車が動き出す可能性があります。サイドブレーキを併用することで、車が完全に固定され事故を防ぐことができます。
パーキングはあくまでサイドブレーキの補助的な機能だと覚えておいてください。
パーキングとサイドブレーキの正しい使い方と注意点
車を駐車する際は、まずブレーキペダルを踏んで車を完全に停止させてからサイドブレーキをかけます。次にシフトレバーをパーキングに入れ、ブレーキペダルから足を離します。この手順により、車両がしっかりと固定されます。
特に傾斜のある場所では、パーキングを先に入れるとギアに負担がかかるため、サイドブレーキを先にかけるのが望ましいです。また、MT車では上り坂では1速に、下り坂ではバックギアに入れておくとさらに安全です。
サイドブレーキはフットブレーキが効かない緊急時にも使える
緊急時にブレーキが効かなくなった場合、サイドブレーキを使用して車両を減速させられます。こんな緊急事態にならないように車の定期点検やメンテナンスを実施しておきたいですが、100%回避できるとも言えません。長い下り坂でフットブレーキを多用しているとブレーキの効きが悪くなることもあります。いざというときのために覚えておいてください。
また、サイドブレーキが正常に機能するように忘れずに定期メンテナンスに出すことも重要です。車検でもサイドブレーキの効きが十分かという項目があります。
まとめ
パーキングとサイドブレーキの基礎知識と役割を解説しました。
車のパーキングとサイドブレーキは、車を安全に停止させるために使われます。パーキングはトランスミッションのギアを固定しますが、単独では不十分で、特に坂道や強い衝撃があると車が動いてしまうかもしれません。サイドブレーキは後輪をロックし、パーキングより強力に車を動かないようにします。そのため、パーキングはあくまでサイドブレーキの補助的な役割で、併用することが一般的だと覚えておいてください。
駐車時は必ずパーキングとサイドブレーキの両方を使用しましょう。