なぜ山形のガソリン価格は高い?理由と対策を紹介

「なんでこんなにガソリン高いの?」。山形県で車を使う人の多くが、そう感じたことがあるのではないでしょうか。全国的にガソリン価格が高騰している今、山形県では特にその傾向が強く、地域によってはリッターあたり180円を超えるかもしれません。
実は、ガソリン価格の高さには、全国共通の要因だけでなく、山形特有の事情が大きく関係しています。この記事では、なぜ山形のガソリン価格が高くなりやすいのか、他県との違いを交えながら詳しく解説し、実践できる対策も紹介していきます。
山形県のガソリン価格は、他県と比べて高い傾向にある

山形のガソリン価格が本当に高いのかデータを見てみましょう。
2025年7月末でのレギュラーガソリン全国平均はおよそ166円/L。一方で、山形県内では180円を超える地域も多く、ガソリンスタンドによっては185円/L近い価格が表示されていることもあります。
山形のどの地域でも、全国平均より明らかに高いの水準です。宮城県168円/Lや新潟県162円/L、秋田県170円/Lと比較しても、山形はガソリンが高くなっています。
なぜ山形県のガソリン価格は高いのか?

山形県のガソリン価格が全国平均を上回り続ける背景には、複数の要因が重なっています。
まず第一に挙げられるのは、地理的なハンデです。山形県にはガソリンの原料である原油を精製する製油所が存在しません。東北地方で最も近い製油所は宮城県仙台市にありますが、山形県内に流通させるには県境の山を越える必要があり、輸送コストがかさみます。
ただし、この「製油所からの距離」という観点で言えば、青森県や秋田県の方が不利に見えるかもしれません。しかし、両県には複数の港があり、燃料を船便で直接取り込むルートがあります。船による大量輸送が可能なため、コストを抑えられているの。一方、山形県にも酒田港がありますが、港から県中央部や南部への輸送はやはりトラックに頼らざるを得ず、距離や山間部の地形がコスト増の原因になっています。
また、山形の都市構造も価格高騰の一因です。山形県は都市が比較的小規模で、人口が広範囲に分散しています。ガソリンスタンドが点在する構造になりやすく、価格競争が起きにくいという問題があります。激しい値下げ合戦が生まれにくく、価格が高止まりする傾向があるのです。
さらに、営業形態の違いも影響します。山形県内ではフルサービス型のガソリンスタンドが多く残っており、セルフ式に比べて人件費や運営コストがかかります。これらの費用はガソリン価格に反映され、同じ地域内でもフルサービスとセルフの間で数円以上の差が出ることもあります。都市部や競争の激しいエリアではセルフ化が進んでいるため、相対的に山形は高く見えてしまうのです。
自動車にかかるお金を抑えるために

山形では車が欠かせませんが、ガソリン代や維持費の負担は大きいもの。そこで、燃費の良い軽自動車に乗ることをおすすめします。
「ホンダ N-BOX」や「スズキ アルト」は燃費性能が高く、リッターあたり実燃費で20km前後走るモデルもあります。普通車にも燃費がいいモデルはありますが、車検や自動車税などの費用が軽自動車より高くなりがちです。毎日の通勤や買い物、送迎など、日常使いに最適なのはやはり軽自動車といえるでしょう。
また、日常の運転習慣も見直してみましょう。アイドリングを減らす、タイヤの空気圧を適切に保つ、重量のある不要な荷物はおろすなど小さな積み重ねで大きな差が出ます。
このように、車が生活に不可欠だからこそ、どう付き合うかが重要です。ガソリン価格は確かに高いですが、できる範囲で賢く支出を抑えていくことが、長く快適に暮らすために大切だといえるでしょう。