樹齢1200年 空いっぱいに広がる伊佐沢の久保桜で春を満喫
山形県内には桜の名所が多くあります。今回はそのなかでも全国有数の長寿桜、伊佐沢の久保桜をご紹介します。
伊佐沢の久保桜は樹齢1200年と言われています。別名お玉桜とも呼ばれますが、この名は平安時代初めの武官・坂上田村麻呂に由来します。坂上田村麻呂は地元の娘お玉と恋に落ちたものの、お玉が亡くなってしまいます。坂上田村麻呂がお玉の死を悼んで植えたのが伊佐沢の久保桜という逸話が残っています。
久保桜の見ごろは例年4月下旬。2021年4月中旬現在、三分咲から半開程になっています。
太くごつごつした幹は大きく2つに分かれています。さらに1本桜とは思えないほど枝が広く伸びているため、とにかく迫力があります。多くの支柱が太い枝を支える様子からは地元の人たちがいかにこの伊佐沢の久保桜を大切にしているかが伝わってくるようです。手入れのかいもあって1200年の樹齢を感じさせないほど花が多くつくため、満開の時の迫力はひときわです。
久保桜は夜にはライトアップされます。闇夜のなか浮かび上がる久保桜は静かで幻想的。花びらの白さが際立ちます。
ただし、久保桜は樹齢を重ねていることから根元部分の腐食が進んでしまい、樹勢回復と保護のために木の周囲は立ち入りが制限されています。マナーを守っての見学をお願いします。
2021年はコロナで中止となってしまいましたが、例年は地元の人による「花咲か爺さん」現地ガイドやお団子、地元の特産品などが売られる桜まつりが開催されています。来年は無事に開催されるといいですね。
https://www.okitama-sakura.com/
住所/山形県長井市上伊佐沢2027
料金/無料
無料駐車場あり(開花期間中は臨時駐車場有)